レクリエ日記(仮)

こどもが大好きで、いっしょに遊び楽しむことを通してこどもの「生きていく強さ」を育てたい『こども王子/こどもの笑顔クリエイター』、 「ベジ」こと浅野暁彦のブログです。(できる時に、更新。)

脱・ラジオ頭

今日、Facebookで友人にシェアされてた投稿。

 

「どうしよう。山手線で小学生の男の子、多分一年生がしくしく泣いてる。これだけ人がいるのに、誰一人声をかけてあげない。…」

 

と始まる文章。

 

投稿主さんが声をかけて、最後にはよかったよかった、になるのだけど…。

 

その電車が、偶々そうだったのかもしれない。

 

でも、周りに大人がたくさんいるのなら、誰かひとりくらいはこどもに声をかけてあげたっていいじゃないか。

 

ぼくもずいぶんと昔(※12年前)に同じような出来事に遭遇したことを思い出した。

 

そして12年も経って、日本は変わってないのか…と悲しくなった。

 

その日、(当時メインで使っていたSNSの)mixiに書いた日記を、

 

記事タイトルをそのままに、ここに転載します。

 

↓↓↓

 

受信するだけだと、コミュニケがますます下手になっちゃいそう。 
これからはちょこちょこ日記を書いてこうと思う。 

ここ最近は外苑前の現場に入ってるんだけど、 
今日はちょっとした事件があった。 

現場終わって外苑前駅に向かって歩いてたら 
ベルコモンズの向かいにパトカーがわんさか集まってきて、 
周りは一時騒然となっていた。 
遠巻きになんとなく見てたら、リーマンに声をかけられた。 
リ「何があったんですか??」 
俺「いえ、全然わからないです…」 
何も言わずパトカーの方へ走っていくリーマン。 
なに、それ? 

事件ってのは、実はこっから。 
外苑前駅の階段を下りる途中から聞えていたんだけど、 
改札の近くで小さな男の子がしきりに叫んでいた。 
「ママー!」「ママどこにいるのー?」 

どうやら迷子らしい。 
こちらから顔は見えなかったけど、 
とても不安そうなのは声でわかった。 

「ママー!」「マーマー!!」 

誰も、その子とその声に気付いていないかのように、 
ある人たちは改札の中に吸い込まれていき、 
それ以外の人たちはその子の横を素通りしていった。 

…なに、それ?? 
ものすごく嫌な違和感を感じた。 

僕の腰位の背丈のその子に近寄っていって、 
ポン・ポン、と肩に触れる。 

くるっと振り向きざまに見せた笑顔。 
でもその笑顔はみるみるうちに曇っていった。 
彼が目にしたのは、待っていた答えではなかったからだね。 

しゃがんで、彼と目線を同じにして聞いた。 
俺「ママとはぐれちゃったの?」 
男の子「…(コクン、と頷く)」 
俺「そっか。どこまで一緒にいたかは覚えてる?」 
男の子「…かいだんのとこ…?」 

今来た階段の方を見回すが、それらしき人は見当たらない。 
困った。 
駅員さんに預けるにしても、はぐれたのが外だったら、 
お母さんは駅に意識が行かないかもしれない。 
男の子に名前を聞いて一緒に外へ出て、探してみようか…。 
そうこう考えているうち、その子は急に駆け出した。 

その先には、彼が求めていた答えがあったようだ。 
「もう~。だめじゃない!ひとりで歩き回っちゃ。」 
安堵の表情を浮かべたお母さんがこちらに向かってくる。 

お互い、笑顔で軽く会釈した。 
彼は、お礼も何も言わなかったけど、別に腹は立たなかった。 
彼は、安心できる場所に飛び込んでいった。 
こどもは、目の前のことにいっしょけんめいなのだ。 
それでいいと思う。 

大人は…もうちょっと目の前と、その周りに心を向けようよ。 

偶然、立て続けに起こった他人との接触。 
それぞれの対比が、ごく最近抱えていた、 
自分に向けた設問の回答となってくれた。 

(一応、リーマンと、) 
僕の目をまっすぐ見てくれた男の子に感謝。 

君はお母さんの手を、 
僕は今の気持ちを。 

またはぐれたりしないように、しっかりつかまえていようね。